給与計算の手順について

「給与」を厳密に定義すれば、「労働契約に基づいて支払われる労働の対価」ということになります。

しかし、単純に「労働の対価」が給与になるというわけではありません。なぜならば、給与には「労働の対価」以外にも様々な増減要素があり、これらを含めた給与計算を経ることで、実際に支給される給与が決定されるためです。給与計算を簡潔にすると、「総支給額」-「控除額」=「差引支給額」となります。このうち、「総支給額」は本来もらえる額、「控除額」は差し引かれる額、「差引支給額」は実際にもらえる額となります。つまり、「控除額」という要素により、本来もらえる額のすべてをもらうことはできないということです。

この「控除額」は、税金と社会保険料など、法律で規定された「法定控除」と、寮費や生命保険料などの、会社に対して支払う「その他の控除」に分けられます。いわゆる「手取り額」とは、これらを差し引いた給与であり、上記の計算式における「差引支給額」と同じ意味のものです。これだけだと、「労働の対価」を不当に減らされているように感じられますが、実際には、「総支給額」の中にも、「労働の対価」以外の要素が入っています。

本来の意味で「労働の対価」と言えるのは、「基本給」なのですが、まず、これに対して役職手当や営業手当、住宅手当などの「諸手当」が加算され、所定労働時間内の給与である「基準内給与」となります。さらに、残業や休日出勤などの所定労働時間外の給与である「基準外給与」が「基準内給与」に加えられることで、「総支給額」となるのです。もう1つ重要なこととしては、この給与計算は、社員の数だけ行わなければならないということです。つまり、社員1人1人に対して、上記の給与計算を行い、給与を算出しているということです。そのため、社員が多い会社では、専門の部署を作ったり、場合によっては外部に代行を依頼することもあります。

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